鍵が刺さるのに回らないというトラブルは多いです。
焦る気持ちはわかりますが、今すぐなんとかしたいと力づくで回してしまってはいけません。
鍵が入るけれど回らないときに、一番簡単に試せる対処法は「スペアキーで開けてみる」という方法です。
普段使っている鍵では開かないけれど、普段使わないスペアキーでなら開くということは意外とあります。
鍵が入るけれど開かないとき、絶対にしてはいけないことが3つあります。
- 無理に鍵を回す
- 鍵穴専用ではない潤滑剤や食用油を鍵穴に入れる
- つまようじや針金を鍵穴に入れる
上記の3つの行動は、鍵を壊してしまう可能性があるので絶対にやってはいけません。
この記事では、鍵が回らないときに試せる対処方法や鍵トラブルを防ぐ方法を解説します。
なお、試してみたがダメだった場合や、今すぐ鍵を開けたい!という緊急の場合は、鍵の修理業者に依頼するのがおすすめです。
目次
玄関の鍵が回らないときにまず確認したいこと
鍵が入るけど回らないときには、慌てずにまず確認しておくべきことがあります。
次の3つのポイントを確認してください。
- シリンダーやサムターンに異常がないか
- ドアノブに異常がないか
- スペアキーでは使えるか
まず、ドアと接している部分であるシリンダーやサムターン、ドアノブに「がたつく」「ずれている」など、何らかの異常がないか確認しましょう。
浮いている場合はネジを締め直すことで改善されますが、ドアやドアノブに明らかな異常がある場合は、スペアキーでも回りません。
自分で今すぐなんとかするのは難しいので、鍵屋さんに相談しましょう。
ドアやドアノブに異常が見られない場合、スペアキーで鍵が回るかどうか試してみましょう。
スペアキーでなら鍵が回る場合、鍵穴よりも、普段使っている鍵のほうに問題がある場合があります。
その場はスペアキーで鍵を回し、普段の鍵は改めて鍵屋さんに持って行きましょう。
ここからは、鍵が入るけれど回らないとき、自分でどのような対処ができるか紹介していきます。
鍵が入るけど回らないときの対処法
鍵が入るけど回らないときの対処法は以下の4つです。
- 鍵と鍵穴の汚れを取り除く
- 鍵のギザギザ部分をえんぴつでなぞる
- 鍵穴専用の潤滑剤を注入する
- 鍵屋さんに鍵交換もしくは修理してもらう
それぞれの対処法について詳しく説明していきます。
1. 鍵と鍵穴の汚れを取り除く
鍵が汚れている場合は、まずは鍵の汚れを歯ブラシや柔らかい布で取り除きましょう。
鍵の溝やくぼみに溜まった汚れが回らない原因になっていることがあります。
鍵穴の汚れは「掃除機で吸い取る」「ブロワー・エアダスターで吹き飛ばす」などが効果的です。
2. 鍵のギザギザ部分を鉛筆でなぞる
鍵のギザギザ部分をえんぴつでなぞると、鍵(キー)と鍵穴内部の部品の摩擦を減らし、鍵を鍵穴に差し込んだ状態で回せるようになることがあります。
えんぴつの芯には「黒鉛」と呼ばれる成分が使用されていて、黒鉛が金属に触れると潤滑剤のような働きをしてくれるのです。
鍵穴の中には製造時に潤滑剤が使用されています。
鍵穴の中の潤滑剤と黒鉛の相性が良いのも、鉛筆でなぞるだけで鍵を回しやすくしてくれる理由のひとつです。
3. 鍵穴専用の潤滑剤を注入する
鍵穴専用の潤滑剤を注入することで、鍵が回らない状態を解決できることがあります。
鍵穴専用の潤滑剤を注入すると、鍵穴内部の各部品と鍵(キー)の摩擦を軽減することができ、スムーズに回しやすくなるのです。
また、鍵専用の潤滑剤は、効果が長持ちしやすいので、頻繁に潤滑剤を注入する必要がありません。
ただし、専用ではない潤滑剤や油を入れてしまうと鍵穴が痛む原因にもなります。
鍵が回らない今の状況より悪化してしまうため、潤滑剤は必ず「鍵穴専用」のものを使用するのが鉄則です。
4. 鍵屋さんに鍵交換もしくは修理してもらう
ここまで紹介した方法で鍵が回らない場合は、鍵屋さんに鍵交換もしくは修理をしてもらいましょう。
とくに、鍵穴の中に汚れがある場合や、鍵穴もしくはドア側に問題がある場合、専門的な知識を持たない方では、自分で対処するのは難しいです。
鍵交換・修理のプロに依頼して、今すぐ問題を解決しましょう。
鍵が入るけど回らないときのNG行為
鍵が入るけど回らないとき、次の行為は絶対にしてはいけません。
鍵が入るけど回らないときにやってはいけないNG行動
- 無理に鍵を回す
- 鍵穴に水分がある状態で専用潤滑剤を注入する
- 鍵穴に食用油を注入する
- 鍵穴専用ではない市販の潤滑剤を注入する
- 爪楊枝や針金を鍵穴に入れる
ひとつずつ説明していきます。
無理に鍵を回す
鍵が入るけど回らないとき、無理に鍵を回すのは絶対にやめましょう。
無理に鍵を回すと、鍵穴周りの部品が故障してしまいます。
また、鍵(キー)が折れるといったさらなるアクシデントも考えられますので、無理に鍵を回さないでください。
鍵全体の交換・修理になると費用もかさむので、自分での対処がむずかしい場合は業者に依頼しましょう。
鍵穴に水分がある状態で専用潤滑剤を注入する
鍵穴に水分がある状態で、鍵穴専用潤滑剤を注入するのはやってはいけません。
鍵穴専用の潤滑剤はパウダー状をしており、本来はホコリが付着しにくいようになっています。
しかし、鍵穴の中に水分がある状態で専用潤滑剤を注入すると、鍵穴内部で小さな塊となり、鍵が回りにくくなってしまうのです。
雨が降っているときに潤滑剤を使用するのは避けるなど、鍵穴の中に水分がないときに潤滑剤を注入してください。
鍵穴に食用油を注入する
鍵穴専用の潤滑剤がないからと、鍵穴に食用油を注入してはいけません。
鍵穴内部のホコリと食用油が混ざり、鍵が回しにくくなってしまいます。
また、そもそも食用油は鍵穴に注入するために作られているものではありませんので、鍵穴のトラブル解消として食用油を使用するのは避けましょう。
市販の潤滑剤を注入する
鍵穴専用ではない、市販の潤滑剤は鍵穴に使用してはいけません。
上述した食用油同様に、鍵穴の中のホコリと混ざり、鍵が回りにくくなってしまいます。
また、潤滑剤の性質によっては、ネバついてより鍵穴の中の状況を悪化させてしまうこともあるので、潤滑剤を使用するときには「鍵穴専用」を使用してください。
爪楊枝や針金を鍵穴に入れる
鍵穴が汚れているからと、爪楊枝や針金で掃除してはいけません。
鍵穴は傷つきやすいため、掃除する際は「掃除機」や「エアダスター・ブロワー」を使用しましょう。
また、爪楊枝など差し込んだものが中で折れてしまうと、鍵を刺すこともできなくなってしまいます。
余計な修理費用をかけないためにも、鍵穴に爪楊枝や針金などを入れて掃除しようとしてはいけません。
鍵のトラブルを防ぐ方法
鍵のトラブルを防ぐ方法は以下の3つです。
- 定期的に鍵穴と鍵を掃除する
- 10年を目安にトラブルが起きる前に鍵交換する
- 鍵の差し込みや回すときの力加減に注意する
それぞれ説明していきます。
定期的に鍵穴と鍵を掃除する
「鍵は入るけど回らない」という状態を予防するためには、定期的に鍵穴と鍵を掃除しましょう。
汚れが溜まる前に鍵穴と鍵を掃除することで、突然の鍵トラブルを予防することができます。
「半年に1回鍵と鍵穴のホコリを取り除く」「こまめに鍵(キー)を柔らかい布で拭く」など、気づいたときに鍵穴と鍵の掃除を行いましょう。
10年を目安にトラブルが起きる前に鍵交換する
鍵のトラブルを防ぐためにも、10年を目安に鍵交換を行いましょう。
鍵は10年使用すると、トラブルが発生しやすくなります。
鍵は毎日使用するものですから、あなたが思っている以上に負担がかかっているものです。
使用して10年が経過した鍵は交換を計画し、ついでに防犯性能の高い鍵の取り付けを検討するのがおすすめです。
鍵の交換にかかる費用は下記の記事で詳しく説明しています。
玄関の鍵交換費用はいくら?鍵の種類別料金相場と自分で交換する方法も解説
鍵の差し込みや回すときの力加減に注意する
鍵トラブルの予防には、鍵の差し込みや回すときの力加減にも注意するのが効果的です。
毎回強い力で鍵を差し込んだり、勢いよく鍵を回したりすると、鍵や鍵穴への負担が大きくなってしまいます。
劣化を早めてしまうだけでなく、故障の原因にもなってしまうので、注意してください。
鍵が入るけど回らないときは業者に相談しよう
鍵が入るけど回らないときは、業者への相談が無難です。
今回紹介した対処法はあくまで「応急処置」なので、回らなかった場合や不安が残る場合は鍵の専門業者に相談してみましょう。
鍵の修理・交換を業者に依頼したときの費用は下記の記事で詳しく説明しています。
鍵の修理費用はいくら?交換費用と合わせて相場をご紹介
まとめ
この記事では「鍵が入るけど回らないときの対処法」についてご紹介しました。
- 鍵が入るけど回らないときはまず「スペアキー」で開くか試す
- シリンダーが浮いている、サムターンがズレている場合は一度ネジを締め直す
- 鍵が回らない場合は鍵と鍵穴の掃除をする
- 鍵の溝を鉛筆でなぞると潤滑剤になり開く場合もある
- 無理に鍵を回したり、鍵穴専用ではない潤滑剤は故障のもとになるので使わない
鍵が入るけど回らないと、急いでいるときや荷物を持ってるときなどは本当に困りますよね。
「今すぐなんとかしなければ」と焦ってしまうのは当然のことです。
もし、鍵が入るけど回らないといったトラブルに悩まされている方は、今回ご紹介した内容を参考にしながら一つずつ対処法を試してみてください。
緊急の場合や自分ではむずかしいと感じた場合は、無理をせず鍵の専門業者に依頼しましょう。
鍵が回らないときのQ&A
鍵が回らない時はどうすればいい?
家のなかに入ることができない場合、やれることは限られています。鍵が入るけれど回らないときは、ドアを引く、または押しながら鍵を回すか、鍵の溝を鉛筆でなぞり滑りを良くしてから試してみましょう。無理に回すと故障するため、家に入られない場合は「玄関の鍵が回らないときにまず確認したいこと」を確認して、自分で対処するか業者を呼ぶか判断しましょう。
鍵が回らないときの対処法は?
鍵が回らないときの対処法は「鍵と鍵穴の汚れを取り除く」「鍵のギザギザ部分をえんぴつでなぞる」「鍵穴専用の潤滑剤を注入する」「鍵屋さんに鍵交換もしくは修理してもらう」の4つです。具体的な流れは「鍵が入るけど回らないときの対処法」で確認できます。
鍵が回らない時にやってはいけないことは?
無理に鍵を回す、鍵穴に水分がある状態で専用潤滑剤を注入する、鍵穴専用ではない市販の潤滑剤を注入する、爪楊枝や針金を鍵穴に入れる、といった行動は鍵を壊してしまう可能性があるので絶対にやってはいけません。
それぞれの理由は「鍵が入るけど回らないときのNG行為」で確認しておきましょう。