ドアに鍵を後付けするには?鍵の種類や方法・注意点を解説!

岸和田市 鍵修理
ドアに鍵を後付けする方法と注意点

自宅のドアに後付けで鍵を付けたいと思うこと、ありますよね。

自宅のトイレや浴室にはプライバシーのためにはじめから鍵が付いていると思います。
しかし、子供が生まれたり、ペットを飼い始めたり、室内でのプライバシー確保を検討したり、鍵の後付けをするケースは多いです。

結論から言えば現在鍵が付いていないドアでも鍵の後付けは可能です。
この記事では、ドアに鍵を後付けする方法と後付けする際に事前に知っておくべき注意点を紹介します。
正しい方法を知った上で、鍵の後付けを行う際の参考にしてみてください。

ドアに鍵を後付けする前に確認すべき5つのこと

ドア鍵の後付け前に確認すること

ドアに鍵を後付けする際は、まず以下5つを確認しましょう。

  • 鍵を後付けするドアの種類
  • 施解錠の向き
  • 鍵を後付けするドアの状態・取り付けの条件と寸法
  • どの程度の防犯性が必要か
  • 鍵の取り付けは誰が行うか

上記の項目を事前確認せずに作業を進めると、思わぬところで失敗することがあるため注意が必要です。
以下でそれぞれ確認すべきことについて詳しく紹介していきます。

1.鍵を後付けするドアの種類

鍵を後付けする際には、鍵を後付けしたいドアがどんな種類のドアかをチェックしておきましょう。
ドアの種類には、主に以下の3つのものがあります。

  • 開き戸(内開き)
  • 開き戸(外開き)
  • 引き戸など

同じ開き戸でも、内開きか外開きかによって特徴は異なります。
内開きか外開きかによって使い勝手のよい鍵の種類が変わることもあるため、開き方も含めて確認が必要です。

引き戸の場合には、後付けで鍵を取り付けることもできますが、場合によってはドアを丸ごと交換することもあります。
また、引き戸は特に大掛かりな作業になることも多く、一枚扉か二枚扉かによっても違うため、詳細まで確認しておきましょう。

2.施解錠の向き

ドアに鍵を後付けする際には、室内か室外のどちらから施解錠できるようにするかを決めておく必要があります。

どちらから施解錠できるようにするかは、鍵を後付けする目的による違いが大きいです。
例えば防犯性を重視するなら、室内からのみ施解錠できるようにする必要があります。

後付けできる鍵の種類は豊富で、内側と外側のどちらか一方から施解錠するものだけでなく、両側から施解錠できるものもあります。
子供部屋などに取り付けるのであれば、本人の了承を得た上で、両側から施解錠できるようにするという方法も可能です。

このように、防犯やプライバシーの保護、利便性などを考えて、事前に施解錠できる場所を決めると良いでしょう。

3.鍵を後付けするドアの状態・取り付けの条件と寸法

鍵を後付けするときは、取り付けの条件やドアの寸法といった細かい部分まで確認が必要です。

後付けの鍵はどのようなドアにも取り付けられるわけではなく、状態によっては取り付けが難しいか、不可能ということもあります。

鍵を取り付けるの際には、ドアや壁に穴を開けることもあるため、作業可能かどうかは事前にチェックしておかなければなりません。

また、ドアノブを鍵付きのものに交換するという方法もありますが、これを行うためには、そもそもドアノブが取り外しできることが条件です。
メーカーによってドアノブの取り外しの可否は違い、ドアやドアノブの大きさ、分厚さなども異なります。
そのため、各部位の寸法やメーカーのチェックは必須で、これを怠ると購入した鍵が合わずに、取り付けができないこともあります。

4.どの程度の防犯性が必要か

後付けする鍵に、どれくらいの防犯性を期待するのか明確にしておくことも重要です。

高い防犯性を求めるなら、より強固な鍵を選んで交換することが望ましいでしょう。
場合によっては従来の鍵に加えて、2重、3重にロックできるものを選択することも考えらえます。

防犯性を高くしたいのに、誤って簡単に施解錠できる鍵を選んでしまうと、鍵を後付けする意味がほとんどなくなってしまいます。
防犯性に気を使っている人は、鍵を後付けする前に、鍵にどの程度の防犯性を求めるのかも明確にしておきましょう。

ただし、防犯性がそれほど必要でない方は、施解錠の簡単な鍵を選ぶことも一つの手です。

5.鍵の取り付けは誰が行うか

取り付ける鍵が決まったら、自分で取り付けるか業者に取付を依頼するかを決めましょう。

鍵の種類によって異なりますが、後付けは基本的に自分でもでき、DIYで行うと費用は安くなります。
一方、業者に依頼すると手間はかかりませんが、その分費用は高くなります。

作業の手間や費用面を比較して、どちらがよいのかを選択しましょう。
コスト重視なら自分で、安心感や確実性を求める場合は、プロに依頼することがおすすめです。

ドアに後付けできる鍵の種類と費用

ドアに後付けできる鍵の種類

後付け可能な鍵の種類は数多くあるため、どの種類の鍵を取り付けるかも決めなければなりません。
代表的な種類だと、次の3つが挙げられます。

ドアに後付けできる鍵の種類と費用
自分で施工する場合の費用 業者に依頼する場合の費用
鍵内蔵のドアノブ 約3,500円〜 約8,000円〜
取り外し可能な補助鍵 約2,500円〜 約8,000円〜
固定式シリンダー 約8,000円〜 約12,500円〜

それぞれの特徴や設置時の費用の違いを知って、最適なものを選ぶようにしましょう。

鍵内蔵のドアノブ

鍵が内蔵されているタイプのドアノブは、ドアノブと交換するだけで簡易的なロックができるのが特徴です。
防犯性はそこまで高くないため、玄関などに使用するのではなく、室内でのプライバシー確保のために使うのがおすすめです。

鍵内蔵のドアノブの取り付け費用相場は業者の場合は約8,000円〜と自分で行う費用は約3,500円〜なので倍以上かかります。
ただし、後付けする際には、ドアノブの大きさや厚さなど、ドアに合ったものを選ぶ必要があるため、難しいと感じた場合は業者に依頼しましょう。
鍵内蔵のドアノブは比較的安く、外観にできるだけ影響を与えず、鍵の後付けが可能です。

取り外し可能な補助鍵

取り外し可能な補助鍵は、後付けできる鍵のなかで一番安く簡単に取り付けることができます。
しかし、かんたんな分、防犯性は低いため、引き戸やサッシ、扉の補助鍵として使うのがオススメです。

取り外し可能な補助鍵の後付け費用は商品によって異なりますが10,000円以下のものが多いです。
説明書を読んで作業するだけで簡単に設置できるため、DIYが可能で基本的には業者を呼ぶことはありません。

補助鍵の種類は豊富で、穴をあけてネジで固定するものから、穴あけ不要で簡易的なものまであります。

取り外し可能な補助鍵の種類

  • ネジで固定する補助鍵
  • 穴あけ不要の粘着テープで固定する補助鍵
  • 穴あけ不要のドアに挟んで固定する補助鍵

穴あけ不要なものは、取り付けが簡単ですが防犯性は低いです。
取り外し可能な補助鍵は扉・ドアの種類や必要な防犯性の高さによって選ぶのが大切です。

固定式シリンダー

固定式のシリンダーは防犯性が高く、玄関の補助鍵としても使うことができます。
ただし、ドアに大きな穴を開ける必要があるため個人での後付けは難しく、業者に依頼するのが一般的です。

固定式シリンダーの後付けを業者に依頼したときの費用相場は約12,500円〜、取り付ける鍵の種類によっては2万円以上かかる場合もあります。
DIYでの取り付けも可能ですが、ドリルなどの工具が必要になるため難易度やかかる費用も高いです。
無理に取り付けようとすると失敗する可能性が高いので、難しいと判断したら無理をせずにプロに任せることをおすすめします。

ドアに鍵を後付けする方法

ドアに鍵を後付けする方法

取り付けする鍵の種類を選んだら、実際に後付けする方法を見ていきましょう。
簡単に取り付けられるのは「取り外し可能な補助鍵」、取り付けが難しい鍵は「固定式シリンダー」です。

  • 鍵内蔵のドアノブ
  • 取り外し可能な補助鍵
  • 固定式シリンダー

取り付ける鍵の種類によって、作業工程は大きく異なります。
それでは後付け方法について説明していきます。

鍵内蔵のドアノブの後付け方法

今使用しているドアノブを、鍵が内蔵されたドアノブに交換する手順は次の通りです。

  1. 内側のノブを外す
  2. 丸座・座金を外す
  3. 外側のノブ・フロント板を外す
  4. 外したときと逆の手順で新しいノブを付ける

まずは、内側からドアノブを外します。
ドアノブの内側の付け根部分には小さな穴があり、ここにマイナスドライバーなどの細いものを強く差し込みます。
差し込んだ状態でドアノブを引くと、内側部分を外すことが可能です。

また、ドアノブの種類によっては反時計回りに回すことで外せるものもあります。
ドアノブを外したあとは、丸座という円状の台座のような部品を外します。
これもドアノブと同様で、周囲に一部小さな穴があるため、そこにマイナスドライバーを差し込み、引き起こしましょう。

その後、座金と呼ばれる部位が出てくるため、プラスドライバーで周囲のネジを緩めて外します。
ここまで外すと、外側のドアノブが引き抜けるようになります。
引き抜いたあとは、ドア側面に取り付けられたフロント板のネジを外して、分解作業は終了です。
あとは鍵内蔵のドアノブを用意し、外した手順を逆からなぞると取り付けは完了します。

小さな部品が多いため、作業中は部品をなくさないように注意しましょう。

補助鍵の後付け方法

補助鍵の後付け方法は、基本的に商品の説明書に従いましょう。
両面テープ式の鍵はきれいに貼らないと剥がれやすいため、ネジ式の補助鍵がオススメです。

ネジ式の補助鍵の後付け方法

  1. 鍵を取り付ける位置を決める
  2. ネジを回して鍵を固定する

取り付けが簡単な補助鍵は、どのような種類を選ぶかによって設置方法が変わります。
鍵ごとの違いが大きいため、説明書を読みながら取り付け作業しましょう。

鍵の種類によって多少難易度の違いはありますが、基本的にはどれもDIYで取り付けることができます。
ドライバーなどの簡単な工具を使用するものもあるため、購入時に必要なものはないかはチェックしておきましょう。

固定式シリンダーの後付け方法

固定式の後付け鍵も種類が多く、どれを取り付けるかによって手順は異なります。
ただし、どの鍵を付けるにしても、金具の設置や穴あけ作業が必要なことが多いため、他の後付け鍵よりも本格的な工具を用意しなければならないことが多いです。

必要な工具

  • 電動ドリル
  • 平らな棒やすり
  • 直角定規

固定式シリンダーの後付け方法

  1. フロントプレートをドアの側面に当て、鉛筆で縁取りをする
  2. 縁取りした部分をドリルで削る
  3. やすりを使いドリルであけた穴のなかを平らにする
  4. 平らにした穴にケースを入れ、正しく入るか確認する
  5. シリンダーとサムターンを取り付ける位置を測り穴を開ける
  6. ケースとシリンダーとサムターンを取り付ける
  7. レバーを取り付ける
  8. ケース部分にフロントプレートを取り付ける

固定式シリンダーの取り付けは、作業工程が多いため無理をせずにプロに任せることがおすすめです。
また、固定式シリンダーの後付けではドアに穴をあけるため、失敗すると穴が隠せなくなったり、鍵として機能しなくなったりする場合もあります。
固定式の後付け鍵は防犯性が高い鍵ですが、自分で無理に取り付けて失敗すると防犯性の確保ができないこともあるため、寸法の測定や加工は慎重に行いましょう。

作業の途中でも難しいと思った場合や、失敗して修復できなくなった場合は、無理せず状況が悪化する前に鍵の専門業者に依頼するのが大切です。

ドアに鍵を後付けする際の3つの注意点

ドアに鍵を後付けする際の注意点

防犯性やプライバシーの保護を考慮して、鍵を後付けすることはおすすめですが、一部注意点もあります。

  • 賃貸住宅の場合は事前に大家さん・管理会社に申請する
  • 賃貸住宅の場合はなるべく業者に依頼・周囲にも配慮する
  • ドアを壊さないよう寸法の測定や加工は慎重に行う

取り付けで失敗やトラブルを起こさないためにも、3つの注意点をしっかり把握しておきましょう。

賃貸住宅の場合には事前に大家さん・管理会社に申請する

持ち家なら自分の好きなように鍵の後付けをして構いませんが、賃貸住宅に住んでいる場合は注意が必要です。
賃貸住宅で鍵を後付けするなら、事前に大家さんや管理会社に相談し、鍵を取り付ける許可を得なければなりません。

なぜなら、一般的に賃貸住宅では部屋の改変・改造は禁止されているからです。
特に、退去時には部屋を隅々まで改められるため、事前に相談せずに行うとトラブルになったり「原状回復」として撤去・修復の費用を求められることもあります。

賃貸住宅で鍵を後付けしたい場合は、必ず大家さんや管理会社に申請して承諾を得てから作業を開始するようにしましょう。

賃貸住宅の場合はなるべく業者に依頼して近隣にも配慮する

大家さんや、管理会社から鍵の取り付け作業の許可が出たからといって、周囲への配慮が不要なわけではありません。
周囲の人に迷惑をかけないためにも、確実かつ素早く作業を終えられる業者に頼むことがおすすめで、簡易的なものを除いては、プロに任せるようにしましょう。

自分で作業をしていると、鍵の取り外しをしていることで怪しまれたり、ドアを破損して大家さんや管理会社に迷惑をかけてしまう可能性があります。
また、業者に依頼する場合でも、作業者の出入りや音の問題などもあるため、近隣の人には事前に伝えておくことがマナーです。

ドアを壊さないよう寸法の測定や加工は慎重に行う

鍵の後付けをDIYで行う場合は、ドアを壊さないように注意が必要です。
なぜなら穴を開ける場所や大きさを間違えドアを壊してしまうと、余計な修理費用がかかる場合があるからです。

特に固定式シリンダーや鍵付きのドアノブを取り付ける場合は、失敗したときの費用が高くつくため寸法の測定や加工は慎重に行いましょう。
また、賃貸物件の場合はドアを壊してしまうと弁償費用が発生する可能性もあるため、業者に依頼するのがおすすめです。

鍵を取り付けることでトラブルにつながることもある

ドアに鍵を後付けすることで、防犯性を高められたり、プライバシーの保護に役立ったりというメリットがあります。
反面、以下のようなデメリットもあり、鍵の後付けはトラブルにつながることもあるため注意しなければなりません。

  • 緊急時にトラブルが悪化する場合がある
  • 鍵を紛失する可能性がある

例えば、鍵のかかった部屋の中で急病人が出たり火事などのトラブルが起きたりした場合は、室内に入ることが難しいため救助が遅れるケースがあります。
また、そもそも部屋が閉め切られているせいで、中のトラブルに気づかずに事態の悪化を招いてしまうこともあります。

また、当たり前ですが差し込み式の鍵を取り付けた場合は、鍵を紛失すると部屋に入ることができません。
ほかにも、鍵を拾われると、拾った人が自由に出入りできてしまうため、防犯上の問題もあります。
工夫次第では防げるデメリットですが、鍵の後付けがメリットばかりではないことは理解しておきましょう。

まとめ

それでは「ドアの鍵の後付け」についてポイントをおさらいしましょう。

  • ドアに鍵を後付けする前には、ドアの種類や状態を確認する
  • 後付けする鍵を選ぶ際は防犯性がどこまで必要か確認する
  • ドアに後付けできる鍵は「鍵付きドアノブ」「補助鍵」「固定式シリンダー」の3つ
  • ドアに後付けする費用は自分で行う場合は3,000円~の部品代、業者の場合は8,000円~20,000円
  • 賃貸で鍵を後付けしたい場合は事前に管理会社やオーナーに相談する
  • 鍵の後付けは自分でもできるが、固定式シリンダーの場合は特に手間やトラブルがない鍵業者に依頼するのがおすすめ

この記事では、ドアに後付けできる鍵の種類と費用、後付け方法、後付けする際の注意点について紹介しました。

既存のドアに鍵を後付けすることで、多数のメリットがありますが、鍵さえ付くなら何でもよいわけではありません。
目的によって、後付けする鍵の種類は異なり現在のドアの種類によっても取り付け可能な鍵は変わります。
ドアの状態をよく見極めて、何のために鍵を付けるのかを明確にし、慎重に取り付ける鍵を選びましょう。